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「モノクロ写真をカラーにした写真展」

白黒写真をカラー化 有馬写真館 PAPi PHOTO WORKS 古い写真の修復・カラー化

熊本の天草という島にある有馬写真館の代表を務めております記念写真師の有馬明広です。

父を継いで2代目として天草だけでなく熊本市内も拠点とし、熊本だけにとどまらず他県にも出張撮影でよんでいただき、アクティブに活動しています。

もともとIT系の勉強をしていたこともあり画像処理の経験も長く、有馬写真館が創業した平成元年(1996年)ごろから資格も取得し今はそれを活かして写真の修復やカラー化などもプロとして手掛けています。

今回は新聞記事を一つご紹介いたします。

よみがえった幸せな時の母

こちらは私が今は亡きお父様お母様の結婚記念写真をカラー化させていただいたお客様が新聞に投稿された文章です。

「よみがえった幸せな時の母」

ある日のニュースで「モノクロ写真をカラーにした写真展」が行わていることを知った。
ぜひ見てみたいと出かけた。

明治、大正、昭和初期の結婚式の集合写真など、カラーになって飾られていた。
係の人の説明を聞きながら鮮やかな写真を見ているうち、両親の結婚式の写真をぜひ力ラーで見たいと思い、さっそくお願いした。
母は22歳で父と結婚し、7人の子供を産んで、病気のため37歳で亡くなった。

残していく子供たちのことを思い、さぞかし悔しく悲しかっただろう。
私はその時4歳だった。母の顔も声も姿も覚えていない。だから、唯一残された父との結婚式の母の姿をカラーで見たかったのだ。
カラーになった両親の姿を見て、姉たちも喜んでくれた。33年前に84歳で亡くなった父も若い頃は精惇な顔立ちで、母は色白のかわいい顔をしていた。二人の一番幸せな時の写真なのだと思うと、涙があふれてきた。

昨年、夫が病気で亡くなり、今年は兄が病死した。写真を見ていると、気落ちしている私に両親が「これからも頑張りなさいよ」と言ってくれているような気がして、娘と息子、孫たちと共に頑張って生きていこうと思う毎日だ。
母の姿をカラーでよみがえらせていただき、ありがとうございました。

令和6年10月5日の熊本日日新聞より引用

熊本城ホールで写真展「今と昔」を開催中にお客様からご連絡いただき、展示会場でお会いすることになりました。

お預かりしたお写真にはキリッとした中にも余裕のある表情のお父様とお母様のお姿。

キズや折り皺のようなものなど損傷も少し見られましたのでまずはそこを修復したのちデジタル彩色で色を丁寧に付けていきました。

色が付くことで写真の印象が大きく変わったと思います。

デジタル彩色は当時の色をそのまま復元できるというものではありません。

写真には色に関する情報は残っていないため、彩色をする技術者がどう判断して色を付けていくかがカギとなります。

出来る限り当時そのままの雰囲気を再現したいので、資料を見て調べたり聞き取り調査などを行う場合もあります。

一番大事なのは写真を見た時に何を受け取り、何を感じるかということです。

現実にはあり得ないような配色があればそこが気になってしまいますし、キズなども気にしなくていいよう極力きれいになるように修復しています。

デジタル彩色でカラー化したお写真は職人が一筆一筆心を込めて色を付ける作品です。

AIでカラー化できると思っている方も多いのですがAIでの色付けはまだまだ発展途上で点数をつけるとするならば100点満点中20点~40点といったところ。

人の顔がありえない色になっていたり、昔の日本の写真なのに茶髪になってしまうことも多く、着物の色などは同じ生地なのにおかしなグラデーションがかかってしまったりとなかなかちゃんということきいてくれません。

AIがこの先改良されたとしてもせいぜい30点~60点が限界なのではないかと思います。

人間だからこそ正しく色を判断できますし、ありえない色を避けることもできます。

わからない部分の色については職人の知識と経験と心で付けているのです。

カラー化したお写真を見て何を感じて欲しいかを常に考えて、つまり心を込めて色付けしておりますので、デジタルでの作業ではありますが心の通った温かい作品に仕上がります。

大切なお写真であればあるほど人の手で色付けすること自体にも意味があるのかなと考えています。

私の信条ですが「ありがたみ」が写真の価値を決めると思うからです。

新聞に載ってからすぐにお客様からお電話があり、改めて感謝のお言葉をいただき、大変お喜びいただいているご様子で、私もこのお仕事のすばらしさを改めて実感することができました。

もっとたくさんの方にお伝えし、大切なお写真に色を添えて思い出を華やかにいろどり、一人でも多くの方にお喜びいただけるようより一層頑張りたいと思います。

有馬写真館
代表 有馬明広

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有馬明広

家族の写真は家宝と考える記念写真師であり写真館を経営する現役プロカメラマン。
写真を大切にする皆様へ役立つ情報を発信しています。
「本当に価値のある記念写真とは何か」をテーマに日々、撮影をしたり全国から依頼を受けてオーダーメイドアルバムを作ったりしています。

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