私、有馬明広は有馬写真館の二代目として写真撮影を中心としつつも多岐にわたる活動をしています。
皆様にご紹介しご理解いただきたいのと、自分でもちゃんと整理しておきたい思いがあり、ここにまとめさせていただきました。
少しでも興味を持っていただけたら幸いです。
有馬の理念
私はカメラマンという仕事において
「本当に価値のある記念写真とは」
ということをテーマに毎年毎年365日考え続けてきました。
その過程において記念写真における本質が見えてきました。
それと同時に自分が誰のために何をして生きていきたいのかということも明確になりました。
写真は思い出を呼び覚まし、長期記憶として脳に定着させるためのツールでもあり、家族へのメッセージでもあります。
そしてそれは家宝ともいえるものです。
そんな大切な写真を扱う仕事をしているうちに自分のやりたいことが固まりました。
子供の幸せは親の幸せでもあり、それはすなわち家族の幸せです。
家族が幸せならば各自も幸せ。
このようは幸せな家庭が広がれば、良い学校、良いお店、良い会社、良い地域、良い国、そして良い世界にまでつながっていきます。
なので私はすべての幸せの根源ともいえる子供たちのために働きたいと思いました。
そして幸せに大切に育てられた子供たちはやがて成長し立派な大人となってまた自分の子供を大切にする。
このつながりはこれまでの私たちのご先祖様から受け継いできたもの。
だからこそ私は子供たちや家族皆様の幸せのために全力をつくし、幸せの連鎖を後世につなげていきたいのです。
これからご紹介していく有馬のお仕事はすべてこの理念に基づいています。
有馬写真館
今は亡き父から受け継いだ写真館です。
熊本県の天草市にスタジオがあります。
私自身は熊本市内に住んでいて予約のたびに天草へ出勤しています。
熊本市内はもちろん、阿蘇、人吉、玉名、八代など県内はもとより、県外への出張撮影も行っています。
各種記念写真
お宮参り、七五三、成人記念などの記念写真をお撮りしています。
自分で言うのもなんですがカメラマンになったばかりのころからこれまで不思議と子供から怖がられることがほとんどありません。最初に「誰だこの人!」と警戒されることはもちろんありますが、その後全力で仲良くなります。
おかげさまで子供撮影が得意だと自負しております。
撮影は基本的にお子さんファーストで行います。
お子さんのご機嫌が良い表情を撮るうえで大切だからなのは言うまでもありませんが、何よりお子さん自身に楽しかったという記憶を残して欲しいからです。
写真は思い出そのもの。
本当に価値のある記念写真は本物の笑顔であるべきだと考えています。
お子さんのカメラ目線を狙うことが度々あります。
その時に視線を撮るのをお手伝いいただくこともありますが、たくさんの人から言われるとどっちを見ていいものかわからなくなる場合があります。
お子さんの目線を取るのはぜひカメラマンにお任せください。
スタジオの撮影背景について
スタジオの背景と言えば昔ながらの写真館の背景かドライフラワー&アンティークっぽい家具、もしくは真っ白の壁のどれかを思い浮かべる方がほとんどだと思います。
有馬写真館では将来見返した時の感動が写真の価値だと思っております。
見返した時に一番ベストな背景は思い出を邪魔しないものだという結論に達しています。
お客様に無関係な家具や小物は極力使用いたしません。
こちらはPENPEN-NEという活動をされてきた画家のNagisaYasudaさんに依頼して作っていただいた背景。
パッと見て固定的な意味を感じないデザインということで依頼しましたが私のイメージを何倍もいい感じにして描いていただくことができました。
「朝」「昼」「夜」と3つ作っていただきました。
こちらは「昼」です。
こちらは和装に限らず別のシチュエーションで使用することもあります。
続いて「夜」はこちら。
これは誕生日記念などのお洋服での撮影でよく使わせていただいています。
写真が素敵になるだけでなく、将来見返した時に「素敵な画家の方が描いた世界にここにしかない背景で撮影した」という思い出と特別感が写真の価値を高めてくれます。
一番よく使うのはこの真っ白背景です。
何年たって見返しても古くならない。
邪魔なものが一切ないため純粋な気持ちで人に向かい合えるという定番の背景となっています。
真っ白な背景は小物や家具などでごまかしがきかないためカメラマンのシンプルな技術力が問われる撮影になります。非常に難しい撮影です。
ですが長年このような背景で撮影してきましたので、家族写真や子供の写真を撮影するための技術や経験は相当磨くことができたと自負しております。
ご家族からの小物の持ち込みについてはむしろ大歓迎です。
写真館が準備したものは見返しても何とも思われないかむしろ邪魔になってしまうでしょう。
しかしパパママ、子供たち自身が準備してきたものであれば写真の価値はぐーんと上がります。
当店のお客様は結構持ってきていただくことが多く、中には手作りのものを持参されることもよくあります。
将来見返したお子さんは一生懸命考えて気持ちを込めて準備された小物を見れば自分がどれだけ愛されたか感じることができるはず。家族で見返す時も話題になり盛り上がります。
Instagramで映えてバズるよりもこのような写真を目指すことが大事なのだと思います。
記事の後半で「特別な撮影」の「BIG FUN ART」という家族で背景を描いて撮影しちゃおうという思い出いっぱいの面白い撮影もご紹介しています。
ライブスナップ
カメラマンとして独立した当初からポートレートだけでなく、ドキュメンタリー的なスナップ撮影もしたいと考えていました。
子供のころの記憶は残りにくいもの。
幼いころの記憶は実は写真によって保持されていることが多いです。
記憶を思い出そうとしたときにはまずその時に撮られた写真を思い出すはずです。
例えばお宮参りで神社に参拝したときに父や母やじいちゃんばあちゃんがどんな顔をしていたのか。
自分はどんな顔して抱っこされていたのか。
そしてその場ではどんな出来事があったのか。
写真が残っていれば見ることができますし、アルバムを見返す時に親から話を聞くきっかけにもなります。
そのアルバムを見返した時の記憶がお宮参りの記憶になるのです。
七五三や成人記念にしても同じです。
お宮参りの時より記憶があるとは思いますがたまに写真を見返すことで脳に記憶が刻まれ、長期記憶になります。
これまでにも様々な場所で臨機応変に撮影しています。
神社にて撮影させていただく機会が多いので神社検定(神道文化検定)を持っています。
現在は記念行事の意味を知らずに形だけやってしまうということが多いので、記念写真師としてお客様に神社だけでなく日本人の文化としての人生儀礼についてご説明できるようになりました。
※2024年7月に最高級の壱級に合格しました。
婚礼写真
最近は子供の撮影が増えたとはいえ、ありがたいことにこれまでに数百組はくだらない新郎新婦を撮影させていただきました。そしてその新郎新婦だったパパママがいまでもお子さんたちを連れて撮影に来てくれています。
前撮り
婚礼衣装を着た晴れ姿をスナップというよりはきっちりと作りこんで絵的に撮影しています。
これまで以前数えてみただけでも150カ所以上のロケ地で撮影してきましたので、どこに行っても臨機応変な撮影が可能です。
和装については型物と言われる昔から写真館のカメラマンが撮っていた日本古来の伝統的な撮影ができます。
着物は折り紙のようなものですので、かっこよく撮るためには着物の構造を理解したうえでしっかりと形を作ってあげなくてはいけません。
型物は立ち姿も着物の柄も合理的にきれいに写せる写真館でこれまで100年以上受け継がれてきた技術ですが、最近では美容師さんたちから型物が撮れないカメラマンが急増しているとの話を聞きます。
型物でなくても着物は少し崩れているだけで写真が台無しになってしまいます。
和装の撮影は婚礼カメラマンの腕の見せ所だと思っています。
当日スナップ撮影
結婚式当日のスナップ撮影にも今まで数えきれないほど行きました。毎回緊張します。頻繁に夢に見るくらいです。
そのくらい毎回毎回真剣に命を削るくらいの気持ちで撮影しています。
当日スナップで最も重視されるのは芸術性ではありません。一生の一度の大切な日の撮影はカメラマンの作品作りのための日ではありません。
芸術性のあるカットを狙うことはもちろんありますがそれは基本的なことが全部できている上でのことです。
重要なシーンはもちろん取り逃さない。
現場にいる人たちの誰の邪魔もしない。
一つのシーンでも新郎新婦だけでなくご家族やご友人などの様子もしっかり押さえる。
会場に準備されたものなども記録として見栄え良く撮っておく。
会場に着いてから帰るまで常に神経を研ぎ澄まして撮影しています。
マリッジトリップ
これも有馬写真館のオリジナルプランの一つ。
フォトウエディングとしてご利用いただいているプランです。
思い出重視の撮影プランになっており、割と自由に動ける衣装にしていただき、こちらからある程度誘導はさせていただきますが、前撮りよりもかなり自由に過ごしていただきその様子を撮影するという内容です。
ありのままのお二人の思い出をスナップを中心に残せます。
新婦にはエンパイアドレスなど一人で移動が可能なドレスをおすすめしています。
その日一日を特別な一日としてお二人で決めたコースを回りながら思い出を作っていきます。
結婚式で指輪の交換や結婚誓約書のサインなどがありますがそれらも旅先の良い場所を見つけて行います。
結婚誓約書はオリジナルのものをご用意します。
広告撮影
広告撮影といっても種類は様々です。
アクセサリーや食品を撮るのこともありますし、人をメインに撮ることもあります。
これまでに撮影した広告撮影の例
・飲食店(ケーキ、焼肉、レストランなど)
・フィットネスクラブ
・住宅展示場
・エステサロン
・ネイルサロン
・美容室
・アクセサリーショップ
プロフィール写真
記念写真をメインに撮っているイメージが強いかと思いますが、オーディション用の個人写真をはじめ、これまで延べ数百人ほど撮影しています。
近年では婚活用のプロフィール写真をロケで撮影したりもしました。
イベント撮影
イベントといってもスポーツ、演劇、地域のイベントなど幅広く撮影しています。
これまでに撮影したイベント撮影の例
・幼稚園や学校のイベント(運動会、修学旅行など)
・高校総体や駅伝などの大会
・ロックバンドのライブ
・ピアノ教室の発表会
・ダンススクールやバレエスタジオの発表会
・地域のイベントの記録写真
・神社の神事
・国際会議
・会社が主催のイベント
・同窓会
最近では熊本城ホールで行われた第4回アジア太平洋水サミットの撮影を㈶日本水フォーラムよりご依頼いただき撮影しました。
熊本地震の際の天皇皇后両陛下の南阿蘇でのお見舞いも撮影させていただきました。
特別な記念撮影
記念写真の新しい形を模索すべくこれまでにたくさんの新しい撮影を取り入れてきました。
代表的なものにはこの二つがあります。
BIG FUN ART
記念写真の背景を子供と一緒に描いてもらおうというもの。
写真の価値は思い出の質で決まると思っておりますので、ならば思いっきり撮影自体を楽しんでもらおうということで考え出したものです。
絵を描くという家族みんなでの共同作業の様子もスナップに収めます。
仕上げた絵はお持ち帰りいただけます。
ユメノウツシエ
子供のころに遊んでいたおもちゃとの思い出を作品にして残してあげようという発想のもと生み出した作品です。
事前に子供自身にヒアリングをしてどんなふうにおもちゃで遊んでいるのか、どんな場面を想像して遊んでいるのかじっくり聞いてあげます。
そしてそれを私が撮影技術、合成技術を駆使して頭の中のイメージを作品に仕上げるという流れです。
純粋でかわいい子供ならではの発想がとても面白く、そして作品が完成して見せた時の嬉しそうな顔がとても印象的でした。
天草古写真カラー化プロジェクト
私の祖母が持っていた古い写真を発掘したことをきっかけに、天草で撮影された古い白黒写真を修復し、カラー化するプロジェクトを始めました。
カラーフィルムが普及してからの写真は比較的数もたくさんありますが、明治・大正・昭和初期のものは所有者がなくなってから処分されてしまったりとただでさえ貴重な写真なのにどんどん失われています。
今から100年前くらいの天草の風景は今とは全然違います。
逆にあまり変わっていないところもあったりします。
白黒写真ではなかなか現実的なものとしてとらえられませんが色を付けてあげることで本当にそこにその場所があったんだなと強く実感することができます。
このプロジェクトでは最新のAIを複合的に利用しています。
PAPi PHOTO WORKS
私はカメラマンですが、必ずしも写真館で撮った写真の方がお客様が普段撮影されたよりも価値があるとは思っていません。
カメラマンが技術と経験を駆使して撮影する写真は価値あるものではありますが、普段ご家庭で撮影された写真の中にも大切な思い出の写真はたくさん存在するはずです。
その思いから私は写真屋としてご家庭の宝物である写真をトータル的にちゃんと残していただくお手伝いをすべきだと考えるようになりました。
そしてそれを具体的に形にしたのがオーダーメイドフォトブックのPAPi PHOTO WORKSです。
オンラインで全国から注文を受け作品作りをしています。
どこにもない私だけのオリジナル作品を多数取り揃えております。
中でも生まれたばかりのころの思い出の写真と生まれたばかりのころの写真を使った等身大写真、そしてエコー写真をレイアウトする赤ちゃんのファーストアルバムは長年たくさんの支持を集めています。
公式オンラインショップ
minne
creema
Etsy
海外向けのECサイトです。
以前海外から制作オファーがあったことをきっかけに開設しました。
まだそれほど実績はありませんが今後は拡大したいと考えています。
写真修復
前述の天草古写真カラー化プロジェクトでもふれましたが、きっかけは祖母が持っていた古写真を発見したこと。
写真の修復自体は実は学生時代から経験があり25年以上のキャリアがあります。
パソコンで修復作業を行うにはカメラマンが一般的に使用するスキル以上のものが求められます。
わからないことはYoutubeやブログなどを見漁って知識を手に入れました。
今ではAIなども使えるようになり効率よくクオリティの高い作業が可能となっています。
動画編集
独立する前から動画編集の経験はありましたがウェブ広告用の動画を自分で編集したかったのでかなり勉強してスキルを磨きました。
結婚式のオープニングムービーやエンドロールをメインで制作していましたが、PAPiを作ったことでSNS用にプロモーションビデオの制作もするようになりました。
Youtubeチャンネルへも動画投稿しています。
お仕事としてはバレエスタジオの発表会で保護者の方々が撮影された動画を統合しマルチアングル編集してDVDにしたりもしています。
オーディション用の動画や結婚式の記録ビデオの編集なども経験があります。
VR撮影
VRとは仮想現実のこと。
VRゴーグルなどを使用することによりまるでその場にいるかのような体験ができます。
360度カメラでの撮影だけでなく、VR180という人間の目のように二つ並んだレンズで撮影する特殊な動画も撮影します。
写真は記憶をよみがえらせますが、VRは記憶そのものを体験できます。
詳しくはこちら
Youtube「有馬のお仕事」
主に写真に関するお仕事について発信しています。
有馬写真館の撮影やPAPi PHOTO WORKSの作品紹介もこちらのチャンネルにあげてます。
古い写真をカラー化したりAIを使った写真加工などもたまに紹介しています。
今後の運用は未定ですがありがたいことに10万回再生を超える動画もあったりしますのでもう少し継続して伸ばしていきたいなと考えています。
ですがアルバム制作を優先しているためなかなか時間がとれず更新頻度はかなり低めです。
ブログ「家族と写真」
記念写真について熱く語っているブログです。
写真撮影について皆さんが日ごろ疑問に思ってらっしゃるであろうことをカメラマン視点で解説しています。
ブログ「リテラシ島」
唯一写真や動画とほぼ関係がないITリテラシーを中心とした記事を書いています。
というのも日ごろ天草のスタジオに行くたびに近所のおじいちゃんおばあちゃんにスマホの使い方を教えているのですが、本当に何も知らずにとりあえずスマホを買ったという人がものすごく多く、そんな人たちの力になれたらと思い始めたブログです。
おじいちゃんおばあちゃんだけでなく、子供たちのためでもあります。
娘が小学生ですのでうちも他人事ではありません。
これから先の未来、スマホ・PC・タブレットを使わずに生きていくのは不可能です。
その割には学ぶ機会があまりに少なすぎます。
ネット検索をすればだいたいのことは解決する時代ですが、初心者にとっては検索して出てくる解説は難しすぎます。
わからないことを調べたら余計にわからないことが増えるというのが現状ではないでしょうか。
丁寧に詳しく解説しているブログはいくらでもありますが、全くの初心者が読んでもアレルギーが出ないくらいにかみ砕いて説明しているブログがないため私がやろうと思った次第です。
こちらはinstagramとThreadsにアカウントがあります。
思いついたときに仕事の息抜きで更新しています。
番外編:天草たい焼き よつ葉
天草スタジオの道向かいで母が営業しています。
私はタペストリーやのぼりのデザインを作ったり、たい焼きなどの商品の写真を撮ったりしています。
SNSやGoogleのアカウント作成なども担当しています。
あんこは今どき珍しい手作りにこだわっており、程よい甘さで小豆本来の美味しさを味わえるとご好評いただいております。
とにかくメニューの種類が豊富で、ベーコンエッグたい焼き、ちくわたい焼き、お好み焼きたい焼きなどの総菜系たい焼きやカスタード、バナナチーズ、芋あん、などのスイーツ系も豊富に取り揃えています。
手作りの焼き立てにこだわっておりますのでご希望の品がございましたらあらかじめご予約いただけると間違いありません。
他にもクッキーやチーズケーキを売り切れ後免で販売しておりますので見かけた際はぜひご賞味ください。
最後に
ここまで書いてみてこれほどの量になるとはと若干呆れました。
やりたいこと、やってみたいことがたくさんあって、それら全部を中途半端にしたくなくて具体的に形にしてきました。
そしてそれはすべて有馬の理念に基づいたものですのでブレはありません。
やっていることはたくさんありますがスタジオをやめて独立したのが2012年ですので積み重ねでここまで来たという感じです。
絶対にいいと確信が持てるものでもその良さが思うように伝えられなかったりと悔しい思いもたくさんしてきましたが得たものの方がはるかに大きいです。
これからも子供たちのため、ご家族のため、そして社会全体に貢献するために今後も臨機応変に活動を続けていきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。
有馬写真館
代表 有馬明広