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【天草古写真カラー化プロジェクト】民宿竹内

民宿竹内 古い写真の修復・カラー化
民宿竹内

古写真のカラー化

今はいつでもどこでもスマホできれいな写真が撮れる時代。

そうなったのも40代の私にとってはここ最近のことのように感じます。

30年くらい前はまだフィルム全盛期でしたがその時のことを知る人も少なくなってきたことでしょう。

ではさらに30年前はどうだったのでしょうか?

60年前というと1963年です。

60年前はまだカラー写真ですら一般的ではなかったんです

白黒写真を見るとずいぶん昔だなという感じがしますし、なんだか昔は世界が白黒だったかのような軽い錯覚すら覚えますが当然昔も今と同じ肉眼ではフルカラーの世界が広がっていたわけです。

そんな人々の心にしか残っていない色を復元するお仕事をしています

白黒写真とカラー化した写真
白黒写真とカラー化した写真

見比べていただけるとわかると思いますがやはりカラーの方が現実味がありますよね。

写真を見て受け取る印象がまるで変ってしまいます。

普段カラーの世界で生きているわけですから白黒よりカラーの方が現実味がわくのは当然です。

残念ながら白黒でしか残っていない写真も最新の技術を用いてカラー化することによって当時の雰囲気が驚くほど蘇ります。

天草古写真カラー化プロジェクト

私の故郷は熊本県にある天草という島です。

天草ときくと天草島原の乱を思い浮かべる方が多いと思いますが、今はとてものんびりした海がきれいで優しく思いやりのある人たちが暮らす平和な島です。

私は天草で写真館を経営する傍ら、古い写真の修復なども行っています。

実家で見つけた祖父母の古い写真をカラー化したことをきっかけに、古写真をカラー化する価値を身をもって実感してからさらに積極的にこの仕事に力を入れるようになりました。

天草は私が子供のころと比較しても景色が大きく変わりました。

さらに白黒写真の時代となると町並みも全然違います。

今の人たちは30年後、60年後の人たちに現代の状況をフルカラーのきれいな写真で見せることができますが、明治、大正、昭和の写真となると残っている写真自体が少ないですし、鮮明なカラー写真など古い時代ほどなくなっていきます。

私はそのころの貴重な白黒写真をカラー化という技術でよみがえらせることで

私の親や祖父母の世代が見てきた世界を後世に伝えたいと強く思いました。

今はまだ始めたばかりのプロジェクトですが、これから天草の人々にこの活動を広めて昔の写真を探し出していただき、どんどんカラー化していきたいと考えています。

そしてSNSなどを利用し、今の若い世代にも古き良き天草の雰囲気を伝えつつ、最終的には写真展などできればいいなと妄想しています。

民宿竹内の1925年の写真をカラー化

今回ご紹介するのは熊本県天草市五和町二江にある民宿竹内さん。

民宿竹内

大正時代に建てられた建物で民宿を営まれています。

お話を伺ったところ一昔前は銀行として使われていたそうです。

今回はこちらの民宿竹内さんにご依頼いただき、受け継がれた古写真を復元しました。

お借りしたお写真はこちらの2枚。

古い写真

初めて見せていただいたとき一目で相当古い写真だなとわかりました。

写真の裏を見ると1925の文字が。

ほぼ100年前の写真ということになります。

着物姿がかっこいいですね。

今の建物は上から塗装されており当時の色がわからなかったので実際に建物を調査して元の色を調べました。

どうやら元はグレーで白い細かな石が練りこまれた状態だったのだろうということがわかりました。

早速かえって写真をデータ化し作業に取り掛かりました。

できた写真がこちら

カラー化した写真

どんどん色が付いてくるとまるでタイムスリップしたかのような感覚になりました

これはもう一枚の写真。

写真のカラー化は元の色を復活させるのではなく色を予想して塗り絵のように色を付けていく地道で繊細な作業です。土、植物、空、人の肌、石などは今も昔も変わるものではありませんのである程度現実に近い色を付けることができます。

AIもありますがAIには必ず限界があります。

細かな色の判断は人の心と人生経験がなければ絶対にできません。

AIの精度が上がっても必ず人の手による修正は必要になります。

ちなみに今の段階でのAIが出した結果はこちら

やはりまだまだといった感じですね。

服や看板など人工物については現物が残っていなければ誰かの記憶にたよるか想像で色を付けるしかありません。

この写真でいえば着物の色がそれに当てはまります。

実際の色ではないかもしれませんが、色がついただけで

写真に命がやどったかのようなオーラを感じます。

白黒写真のままでは得られない感情がわいてきますね。

Facebookで写真を募集し、Facebookでカラー化したものを発表しましたが

「おじいちゃんが写ってる!」というコメントをされた方もいました。

今でも地元に住む人たちに知らない人はいない建物ですので、今回のカラー化した100年前の写真はたくさんの方に多かれ少なかれ感動を与えることができたのではないかと確信しています。

このプロジェクトはまだまだこれからですが故郷のため、天草のこれからの人たちのためになると信じて引き続き頑張っていきたいと思います。

もし天草の古い写真をお持ちの方がいらっしゃったらぜひご連絡ください。

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instagramやFacebookのメッセージでも構いません。

カラー化作業の様子はこちらで動画にしています。

民宿竹内の古写真修復作業

普段は写真の修復やカラー化はお仕事なのでもちろん有料ですがプロジェクトに使用させていただくお写真は無料です。

できたお写真はネットや写真展などで私の作品として発表させていただきますので、その点ご了承いただけるようであればぜひご参加お願いいたします。

有馬写真館&PAPi PHOTO WORKS

代表 有馬明広

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