熊本県の天草にて古い白黒写真を修復し、カラー化して若い世代につないでいくプロジェクト
天草古写真カラー化プロジェクトというものに取り組んでいます。
プロジェクトの詳細を知りたい方はこちら↓
今回は依頼人の曽祖父母が写っているというお写真をお借りしました。
修正前の写真
これが修復前のお写真です。
白く剥げてしまっている部分があるのがわかると思います。
その部分については完全に情報がなくなってしまってますのでこちらでツールと自分の感覚をもとに埋めていくしかありません。
また、全体的に画像が薄くなっています。
しかも均一に薄くなっているというわけではなさそうです。
最初にどういう順序で修復をしていくかある程度段取りを考えてから作業に臨みました。
修正後の写真
これが修正後の写真です。
ごらんのとおりかなりキズの修復は自然な感じにできました。
カラーについては完全に想像で色を付けていくしかないのですが、これも違和感ない感じでうまくできたと思います。
後ろにある大きな布は何色にするか迷いましたがいろいろ試した結果この色が一番しっくりきました。
写真修復というのは時間をかければかけるほどいくらでも修正ができてしまいます。
ただあまりやりすぎるのも本来持っている雰囲気を損なっていくこともあるので程よいところまでにしています。お仕事として引き受ける場合も時間をかけるほどに料金も高くなってしまいます。
とはいえここまで仕上げるのにはそれなりに時間がかかっています。
作業には慣れているとはいえ、細かな作業を延々と続けていくことになるのでやはり時間はかかります。かといってAIなどで自動でできるかというとそうでもありません。
AIによる修復
もう一つこの画像をご紹介しましょう。
これは修復もカラー化もAIで行ったものです。
使ったソフトは言わずもがなのPhotoshopの最新版。
割とましなのは建物の木の部分だけであとは全然めちゃくちゃですね。
カラー化する前の写真にもよるのですが、まだ最新のAIでもこの程度が精一杯です。
ソフトによってはこれよりもましなカラー化ができる可能性はありますが、結局のところAIを使ったところで人が満足できるレベルにカラー化することはできないのが現状です。
これから先、改善されていくと予想されますが、いくら改善されても最終的には人間の判断が必要になるでしょう。
SNSなどでカラー化アプリや高画質化アプリの広告が出てくるのですがほとんどが詐欺アプリです。
アップロードした画像データだけでなくスマホ内の重要なデータも吸い取られるリスクがありますのでおすすめしません。検証したこともありますがカラー化や高画質化で精度が高いものはほとんどありませんでした。
私は見ればすぐにわかるのですが、広告動画で元々高画質な画像をアプリを使った結果として紹介し、高画質な画像をわざと低画質にしたものをアプリを使う前の元データとして紹介している悪質なものはほぼ詐欺アプリだと思って間違いないです。見分けるのは難しいので手を出さないのが無難でしょう。
まだまだ募集中です
この「天草古写真カラー化プロジェクト」はまだ始めたばかりです。
今後SNSなどを通して広めていきたいと考えています。
チラシも作りますのでもしご協力いただける方は差し上げますのでぜひご連絡ください。
また新しい写真が仕上がりましたらご紹介します。