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プロが写真の価値を高める撮影方法教えます

七五三出張撮影 コラム

はじめに

お宮参りの記念写真

熊本県の天草市、熊本市の二か所を中心に県外へ出張撮影もしている有馬写真館代表の有馬明広と申します。

1989年創業の写真館の二代目として20年ほど記念写真を撮影しているカメラマンです。

今回は記念写真の価値を高める撮影方法ということでカメラマンの立場、そして幼いころからカメラマンである父に撮影されてきた立場から私のたどり着いた答えを書き記してみたいと思います。

段取りが大事

七五三 口紅をお母さんに塗ってもらうところ

これは写真館などプロに記念撮影を依頼したことがある人ならばだいたいの人はわかると思いますが撮影の前の段取りが非常に重要です。

段取りが大事なのは別に写真撮影に限ったことではありませんが、やはりするのとしないのとでは大きな違いがあると思います。

私の考えるおすすめの段取りをご紹介しますのでよかったら参考にしてみてください。

何を残したいのか考える

記念写真は数年後、数十年後に自分や家族が見るためのものです。

後から後悔したくなければ事前にどのような写真をどのような形で残すべきか将来を想像しながら決めるのが良いでしょう。

ここで大事なのはいわゆる映えを意識しすぎてはいけないということ。

映えてればいい写真かというと必ずしもそうではありません。

写真の価値は数年後に見た時にどれだけ幸せな気持ちになれるかだと思っています。

例えば映えを意識するあまり、撮る人に勧められたよくわからないファンタジーなグッズや家具に囲まれて写真を撮ってしまうと将来観た時にそこが気になりすぎて素直な気持ちで見ることができなくなってしまいます。

ファンシーなものがダメだということではなく、自分たちの意思とは関係なしに映えを意識しすぎた背景で撮るのはあまりよくないという話です。みんなが気に入ってそのスタジオを選んでいるのであれば何の問題もないでしょう。

ご自分で制作したり用意したものであれば逆にそれはいい思い出になっていいと思いますが、映えを意識してご家族やイベントの趣旨に関係ないものを加えてしまうと思い出の純度が下がってしまいますのであまりおすすめしません。

撮影に参加するメンバー

家族写真 七五三 お宮参り

これは様々なパターンがあります。

例えば七五三にしても本人だけ、家族全員、兄弟だけ、おじいちゃんおばあちゃんも一緒になどいろいろなパターンがあります。

どれが正解ということはありませんのでご家族で話し合って決めていただいていいかと思います。

ただ一つ写真を撮られてきた側としての意見をいうと大人になってからアルバムを見るときは自分の小さいころの姿はもちろん興味があるのですが、親の若い時の顔も見てみたいと思うものではないかと思っています。

自分と同じくらいの時の両親がどのような表情で記念写真を残そうとしてくれていたのか。

何か感じるものがあるかもしれません。

衣装の段取り

衣装についてはどこでどう調達するかなど必ず段取りが必要になります。

私服で撮影する場合も写る人全員のコーディネートをトータル的に考えた方が絶対いいです。

赤ちゃんのころの撮影であればいくつかあるお洋服の中から思い入れのある残しておきたい洋服を選んでいくつか候補を挙げてみるといいと思います。

将来アルバムを見返した時に思い出話もできますし、思いを込めて選んだものであれば満足度も上がります。

着物については調達するための方法がいくつか存在します。

  • 自分が着ていたものを着せる
  • 親せきから借りる
  • 呉服屋で買う
  • 衣装屋さんでレンタルする
  • ネットショップでレンタルする
  • スタジオでレンタルする
  • 自分で作る

状況を整理してどれがベストか早めに考えておきましょう。

半年前にはもう考えていて損はないです。

一つ裏ワザとしてメルカリなどで購入するというものがありますが、これはメリットだけでなくデメリットもあります。

うまくいけばいいものがレンタル料よりも安く手に入ることもありますのでシーズンオフを狙って探してみるのもいいかもしれません。

時期を考えて日程を調整

これはイベントの種類によって変わってきますが七五三や成人式であればかなり前から準備できますので衣装や写真屋さんの予約のことも考えると1年~半年前から動き始めてもいいかもしれません。

直前に動き始めると借りたい衣装がなくなっていたり写真屋さんや美容室の予約がとれなかったり、家族のスケジュールが合わなかったりとバタバタしてしまいます。

お宮参りなど赤ちゃんの撮影については赤ちゃんだけでなくママの体調も考慮して無理のないところで予約するのがおすすめです。

おおよそ生後一か月で撮るのが一般的ですが体調がすぐれないのであれば無理する必要はないと考えます。

一か月を過ぎてお宮参りしたり撮影したりしても別に何も悪いことはありません。

みんなが嬉しいお祝いですので必要以上に日にちにこだわらなくてもいいんです。

くれぐれも無理をされないでください。

撮影する場所

撮影する場所によって写真は大きく変わります。

大きくスタジオとロケで分けて解説します。

スタジオ

いうまでもなくスタジオは室内ですので、小さいお子さんの撮影の場合はいつでもお手洗いにいけますし、エアコンによって室温も快適になってますので安心感はあります。

また撮影においてはストロボなどで被写体に当てる光をコントロールして撮影しますので安定してきれいな写真を撮ることができます。

背景をシチュエーションにあわせて変えることができるのもメリットです。

スタジオ撮影の写真の良しあしはほぼスタジオのセンスと力量によって決まるといってもいいでしょう。

ロケ(出張撮影)

ロケ撮影は私自身も得意としており、これまで200カ所を超える場所で撮影経験があります。

ロケ撮影のいいところは何といってもそこに行って写真撮影をしたこと自体が思い出になるからです。

すでに思い出のある場所やゆかりのある場所であればその価値はもっと高まるでしょう。

カメラマンはロケ撮影になれていてどんな場所や状況でも臨機応変に対応できる人がおすすめです。

屋外や施設で撮影する場合はうまく撮る技術だけでなく安全性を考えたり人に迷惑をかけないなどの配慮も必要になるからです。中には入ってはいけないところにまで入って撮影してトラブルになるカメラマンもいます。

一番大きなデメリット、というか考慮しなければならないことは天候に左右されるということ。

可能であれば事前に予備日をもうけて関係業者や家族のスケジュールをもう一日押さえておくといいでしょう。

価値を高める小物

ママ手作りのガーランドと小物に囲まれて

スタジオの広告やSNSなどで可愛い小物を飾ったり手に持ったりしている写真をご覧になられたことがあると思います。

ここでまた思い出していただきたいのは将来アルバムを見返したときに見た人はどう思うだろうかということです。

可愛いからという理由だけで何となく飾られたり手に持ったりするよりも、何か思いがこもったものの方が記念写真としての価値は高まります。

有馬写真館では一緒に写したいものを持ってきていただけるようおすすめしています。

スタジオにあるもので撮るだけでも別に悪いことはありません。(やりすぎであったりご家族が良く思わないものでなければ)

でも実際に気に入って遊んでいたおもちゃやパパやママが気に入ってプレゼントしたものであれば家族で見返した時の喜びは倍増しますし、小物にまつわる思い出話で楽しい時間を過ごすこともできます。

衣装について

衣装の段取りについては前項で触れましたがここではどのような衣装を着るべきかということを語りたいと思います。

記念写真を撮るときの衣装といえば着物を思い浮かべる人が多いと思いますが、実際日常生活ではほとんど着る機会がないため着物を着る絶好の機会だと思います。

衣装を調達する方法についても先に触れておりますがこれはご家庭ごとに合った方法でいいでしょう。

どのような衣装を選ぶかについては保護者の方が選ぶ場合とお子さんが自分で選ぶ場合があると思います。

七五三ではすでにお子さんから「これが着たい」「これは嫌」という意見が聞かれます。

親としてこれがおすすめだけどなぁと思ってもなかなか本人の希望と合わないこともよくあります。

これはもう本当に悩ましいところではありますが、他人に勧められるがまま決めたのでなければどちらに転んでもいいと思っています。

お子さんのお祝いですのでお子さんに決めてもらった方がいいと思ってますが親としての希望や事情があるのもよくわかります。

事前に写真など見せて相談できる場合は一度話し合いの場を設けた方がいいです。

着物を着たがらない子も結構いますが自分で決めた着物であれば結構すんなり着てくれます。

衣装選びで一番肝心なのは誰かに決めてもらうのではなく家族の意思で決めるということです。

後悔や心残りがあると写真を見るたびに思い出してしまい記念写真の価値は下がってしまいます。

記念写真における「価値」とは?

ここまで読み進めていただいてありがとうございます。

記念写真の価値は何が決めるかというとそれは簡単にいうと「心」です。

抽象的だと思われるかもしれませんが突き詰めていくと結局ここに行きつくのです。

思いや気持ち、もしくは愛情といってもいいかもしれません。

写真はいわば手紙のような家族への思いを伝えるツールです。ただの記録ではありません。

撮影するにあたりいろいろと決めなければいけないことがたくさんあるのがお分かりいただけたかとおもいますが、その時に大事なのは結局気持ちなのです。

この衣装を着てほしい、この場所で撮りたい、家族全員で撮りたいなど物事を決定する際にはかならずその人の思いが存在するはずです。

その思いは写真という結果にダイレクトに反映されます。

そしてその思いは数年後、数十年後に見たお子さんにも届きます。

なかなか想像できないかもしれませんがカメラマンの父に生まれた時からずっと写真を残してもらって今は自分が撮影している身としてそれは断言できます。

お忙しいとは思いますが、記念写真を撮るというのは大きくなったお子さんを含めた未来のご家族への財産だと思ってしっかりと考えて準備をして臨んでいただけたらと思います。

そしてもう一つ。

記念写真の価値の9割は記念写真が存在していること自体だと考えています。

どんな内容であれ、どんな表情であれ記念写真をちゃんと残してくれているという事実だけで大きな価値があると思っています。

迷っていたけど結局撮らなかったとなるよりもできる範囲で必ず残すようにしましょう。

極端に言うと気持ちがあれば別に親がスマホで撮影したものでも全然いいんです。

ぜひ何かの記念の時はお子さんのため、そして家族みんなの未来の財産として写真を残してください。

これから記念写真を撮影される皆様がこの記事を読んでより価値のあるお写真を残していただけますように。

有馬写真館

有馬明広

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